金価格週報 2026年5月第2週|金相場は反発、ドル安と米金利低下が追い風に

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今週の金価格は反発しました。米金利、ドル円、中東情勢、金ETFや中央銀行需要を整理し、来週の金価格の注目点を解説します。

今週の金価格はどう動いたか

2026年5月4日から5月8日の金価格は、週初に下げたあと持ち直し、週間では上昇しました。基準にしたドル建て金スポット価格は、前週末の4,614.95ドルから週末の4,716.01ドルへ上昇し、騰落率は約2.2%です。背景には、米10年債利回りの低下、米ドル指数の下落、米国とイランをめぐる緊張緩和期待があります。一方、ドル円は156円台後半で推移し、円建て金価格では為替の影響も引き続き重要です。来週は、米金利、ドル円、中東情勢、金ETFの資金フローが焦点になります。

価格データで見る一週間の流れ

対象期間:2026年5月4日から2026年5月8日
週初の金価格:4,614.95ドル
週末の金価格:4,716.01ドル
一週間の騰落幅:プラス101.06ドル
一週間の騰落率:約2.2%上昇
週中高値:4,765.17ドル
週中安値:4,500.85ドル
確認時点:2026年5月9日 日本時間
参照価格:ドル建て金スポット価格、XAU/USD
価格参照元:Investing.com、Reuters

本記事では、週初価格を前週末の2026年5月1日終値4,614.95ドル、週末価格を5月8日終値4,716.01ドルとして計算しています。5月4日は一時4,500.85ドルまで下げましたが、その後は買い戻しが入り、5月7日には4,765.17ドルまで上昇しました。週前半の下落を週後半で取り戻した形です。

COMEX金先物でも金相場は底堅く、Reutersは5月8日の米金先物が4,730.70ドルで引けたと報じています。スポット価格と先物価格では基準が異なるため、本記事の騰落率はドル建て金スポット価格を基準にしています。

金価格を動かした主な材料

今週の金価格を支えた主な材料は、ドル安、米金利の低下、中東情勢をめぐるインフレ懸念の後退です。Reutersは、米国とイランの合意期待が原油高によるインフレ懸念を和らげ、金価格を支えたと伝えています。金は利息を生まない資産であるため、インフレ懸念や米金利見通しの変化に反応しやすい面があります。

一方で、地政学リスクそのものが完全に消えたわけではありません。中東情勢への警戒は安全資産需要を支える一方、原油高を通じてインフレ懸念を強める場合には、米金利上昇を招き、金価格の重荷になることもあります。今週は、緊張緩和期待とドル安が金価格の反発を後押しした一週間でした。

米金利の影響

米10年債利回りは、5月8日に4.37%前後へ低下しました。Barron’sは、10年債利回りが2.4ベーシスポイント低下して4.370%となり、米ドル指数も下落したと報じています。米金利の低下は、利息を生まない金にとって支えになりやすい材料です。

今週は米雇用関連の材料もありましたが、市場では中東情勢の緊張緩和や原油価格の落ち着きが意識されました。インフレ懸念がやや後退すれば、FRBが高金利を長く維持する必要性も弱まりやすくなります。この見方が、金価格の下支えにつながりました。

ドルと為替の影響

米ドル指数は、5月1日の98.16から5月8日の97.90へ低下しました。ドル建てで取引される金は、ドル安になると他通貨の投資家にとって相対的に買いやすくなるため、金価格の支えになりやすくなります。

ドル円は、5月1日の157.06円から5月8日の156.68円へ小幅に円高方向へ動きました。週中には155円台まで円高が進む場面もあり、円建て金価格の上昇を一部抑える要因になりました。

また、Reutersは、日本の為替介入観測を背景に、投機筋の円売りポジションが縮小したと報じています。ドル円が160円台を試しにくくなれば、円建て金価格はドル建て金価格ほど強く上がらない場面も出てきます。

地政学リスクと安全資産需要

中東情勢は、今週の金相場を見るうえで引き続き重要な材料でした。米国とイランの合意期待が高まったことで、原油高によるインフレ懸念はやや和らぎました。これは米金利の低下を通じて金価格の支えになりました。

ただし、地政学リスクが後退すると、安全資産としての金需要が弱まる面もあります。今週の金価格が上昇したのは、単純なリスク回避ではなく、ドル安と米金利低下が重なったことが大きいと見られます。

中央銀行と金ETFの動き

短期の値動きとは別に、中央銀行需要と金ETFの資金フローも確認しておきたい材料です。World Gold Councilによると、2026年第1四半期の中央銀行需要は244トンで、前期比17%増加しました。ポーランドとウズベキスタンが買いの中心になったとされています。

中国の中央銀行も金保有を増やしており、Reutersは中国人民銀行が4月に18カ月連続で金準備を増やしたと報じています。高値圏でも中央銀行需要が続いている点は、金相場の中期的な下支えとして意識されます。

金ETFについては、World Gold Councilが2026年4月の金ETFフローを公表しており、地域別の保有高と資金流入を確認できる状態です。短期の価格変動だけでなく、ETFへの資金流入が続くかどうかも、来週以降の金価格を見るうえで重要です。

円建て金価格はどう見ればよいか

円建て金価格を見る場合は、ドル建て金価格とドル円の両方が重要です。今週はドル建て金価格が上昇しましたが、ドル円は小幅に円高方向へ動いたため、円建てでは上昇がやや抑えられやすい組み合わせでした。

週末のドル建て金スポット価格4,716.01ドル、ドル円156.68円を使って概算すると、円建て金価格は1グラムあたり約2万3,800円です。

計算方法:4,716.01ドル ÷ 31.1035 × 156.68円
円建て参考価格:1グラムあたり約2万3,800円
注意点:この計算は国際価格と為替を使った概算であり、国内小売価格、消費税、手数料、販売店価格とは一致しません。

日本の読者にとっては、金価格そのものだけでなくドル円の確認が欠かせません。ドル建て金価格が上昇しても、円高が進むと円建て金価格の上昇は抑えられます。反対に、ドル建て金価格が横ばいでも、円安が進めば円建て金価格は上がりやすくなります。

来週の注目ポイント

来週の金価格を見るうえで、最も重要なのは米10年債利回りの方向感です。利回りが再び上昇すれば、金価格には重荷になりやすくなります。一方、米金利が低下すれば、金相場の支えになりやすいでしょう。

次に、米ドル指数とドル円です。今週はドル安が金価格を支えましたが、来週もDXYが98を下回る水準で推移するかが焦点です。ドル円については、156円台から再び円安方向へ戻るのか、それとも円高方向が続くのかを確認したいところです。

中東情勢と原油価格も引き続き重要です。米国とイランをめぐる緊張が和らげば、インフレ懸念の後退を通じて金価格を支える可能性があります。ただし、安全資産需要の一部が後退する面もあるため、金価格への影響は米金利とドルの動きと合わせて見る必要があります。

金ETFと中央銀行の需要も、中期的な金価格見通しでは外せません。中央銀行の金購入が続き、ETFにも資金が入りやすい環境なら、金相場の下値を支える材料になります。

まとめ

2026年5月4日から5月8日の金価格は、週間で約2.2%上昇しました。週初には4,500ドル台前半まで下げる場面がありましたが、米金利の低下、ドル安、中東情勢をめぐるインフレ懸念の後退を背景に、週末へかけて反発しました。

円建て金価格では、ドル建て金価格の上昇が支えになった一方、ドル円がやや円高方向へ動いたことで上昇は一部抑えられました。来週は、米10年債利回り、米ドル指数、ドル円、中東情勢、金ETFと中央銀行需要を分けて確認することが重要です。

本記事は市場情報の整理を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。

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