金価格週報 2026年4月第4週|金相場は反落、米金利上昇とドル高が重荷に

今週の金価格はどう動いたか
2026年4月第4週、対象期間は2026年4月20日から4月24日です。今週の金価格は、全体として反落しました。COMEX金先物6月限は週初の4,828.80ドルから週末の4,740.90ドルへ下落し、一週間の騰落率は約1.8%のマイナスでした。主因は、米長期金利の上昇、ドルの底堅さ、原油高を通じたインフレ懸念です。来週は、米金利、ドル円、米経済指標、そして中東情勢の変化が引き続き焦点となります。
価格データで見る一週間の流れ
対象期間:2026年4月20日から2026年4月24日
週初の金価格:4,828.80ドル
週末の金価格:4,740.90ドル
一週間の騰落幅:マイナス87.90ドル
一週間の騰落率:約1.8%下落
週中高値:4,854.80ドル
週中安値:4,673.54ドル
確認時点:2026年4月25日 日本時間
参照価格:COMEX金先物6月限
価格参照元:Investing.com、Reuters、CME Group
今週の金先物は、4月21日に大きく下げたあと、週後半にかけて一部戻す展開となりました。Investing.comのヒストリカルデータでは、4月20日の終値が4,828.80ドル、4月24日の終値が4,740.90ドルです。週中高値は4月21日の4,854.80ドル、週中安値は4月24日の4,673.54ドルで、値幅の大きい一週間でした。
Reutersも、4月24日の米金先物6月限が0.4%高の4,740.90ドルで引けた一方、週を通じては下落方向だったと報じています。スポット金も同日上昇したものの、週では2%超の下落でした。
金価格を動かした主な材料
今週の金価格を最も強く押し下げたのは、米金利とドルの組み合わせです。中東情勢は本来、安全資産としてのゴールド需要を支えやすい材料ですが、今回は原油高を通じたインフレ懸念が強まり、米金利の高止まり観測につながりました。
金は利息を生まない資産であるため、米金利が上昇すると相対的な魅力が低下しやすくなります。また、金はドル建てで取引されるため、ドル高は他通貨の投資家にとって割高感につながり、金価格の重荷になりやすい面があります。
一方で、週末にかけては米司法省がFRB議長に関する調査を終了したとの報道などを受け、利下げ観測が一部意識され、金価格は下げ幅を縮めました。ただし、週間では反落という整理になります。
米金利の影響
米10年債利回りは、今週の金価格にとって明確な重荷となりました。Reutersは、ベンチマークとなる米10年債利回りが週を通じて上昇し、利息を生まない金の保有コストが意識されたと伝えています。
4月24日時点では、米10年債利回りが4.3%台で推移しているとの報道もありました。中東情勢による原油高がインフレ懸念を強めると、FRBが利下げに動きにくくなるとの見方が広がります。これは、金価格にとっては上値を抑えやすい材料です。
特に今週は、「地政学リスクだから金が買われる」という単純な流れではありませんでした。地政学リスクが原油高とインフレ懸念を通じて米金利上昇につながり、それが金相場を圧迫した点が重要です。
ドルと為替の影響
ドルの動きも、今週の金価格を左右しました。Reutersは、ドルが週を通じて上昇方向となり、金を他通貨の投資家にとって割高にしたと伝えています。WSJドル指数も、4月24日までの週に0.30%上昇し、3週間ぶりの週間上昇となりました。
ドル円は、4月20日の158.82円から4月24日の159.38円へ小幅にドル高・円安方向へ動きました。週中には159.86円まで上昇しており、160円に近い水準が意識される展開です。
日本政府も円安への警戒を強めています。4月24日には、財務相が円安の進行に対して「断固たる措置」を取る用意があるとの姿勢を改めて示しました。ドル円が160円前後で神経質になっているため、円建て金価格を見るうえでは、為替の急変にも注意が必要です。
地政学リスクと安全資産需要
今週の地政学リスクは、金価格に対して複雑に作用しました。中東情勢やホルムズ海峡をめぐる不透明感は、安全資産としての金需要を支える材料です。一方で、原油価格の上昇がインフレ懸念を強め、米金利とドルを押し上げる方向に働いたため、結果として金価格には重荷となりました。
Reutersは、米国とイランをめぐる不透明感や高い原油価格が、インフレ懸念と金利見通しを通じて金価格を圧迫したと報じています。4月24日は金が反発したものの、週全体では5週間ぶりの下落となりました。
金ETFや中央銀行需要については、短期の値動きを一方向に決める材料にはなりませんでした。ただし、World Gold Councilは、3月に北米主導で金ETFから大きな流出があった一方、アジアの流入が下支えしたとしています。また、中央銀行は2月にネットで27トンの金を購入しており、中長期の需要材料としては引き続き確認しておきたい点です。
円建て金価格はどう見ればよいか
円建て金価格を見る場合は、ドル建て金価格だけでなくドル円の動きも重要です。今週はドル建て金価格が下落した一方、ドル円はやや円安方向に動きました。そのため、円建て金価格の下落は、ドル建てほど単純には見えにくい一週間だったといえます。
4月24日のCOMEX金先物6月限4,740.90ドル、ドル円159.38円を使って概算すると、円建ての金価格は1グラムあたり約2万4,300円です。
計算方法:4,740.90ドル ÷ 31.1035 × 159.38円
円建て参考価格:1グラムあたり約2万4,300円
注意点:これは国際価格と為替から計算した概算です。国内小売価格、消費税、手数料、販売店価格とは一致しません。
日本の読者にとっては、金価格 今週の動きを見る際に、ドル建て金相場とドル円を分けて確認することが欠かせません。ドル建て金価格が下がっても、円安が進めば円建て金価格の下落は抑えられます。反対に、ドル建て金価格が上がっても円高が進めば、円建てでは上昇が鈍ることがあります。
来週の注目ポイント
来週の金価格を見るうえでは、まず米10年債利回りの方向感が重要です。原油高やインフレ期待が続く場合、FRBの利下げ観測が後退し、米金利が金価格の上値を抑えやすくなります。
次に、米ドル指数とドル円です。ドル高が続けば、ドル建て金価格には重荷になりやすくなります。一方、ドル円が160円前後で不安定になれば、日本の円建て金価格には為替要因による振れが出やすくなります。
さらに、中東情勢、ホルムズ海峡をめぐるニュース、原油価格の動きも確認が必要です。地政学リスクそのものは安全資産需要を支えますが、原油高がインフレと米金利上昇につながる場合は、金相場に逆風となることもあります。
金ETFの資金フローや中央銀行の金購入動向も、中期的な金価格 見通しを考えるうえで引き続き注目材料です。ただし、来週の短期的な値動きでは、米金利、ドル、地政学ニュースの優先度が高いと考えられます。
まとめ
2026年4月第4週の金価格は、COMEX金先物6月限で4,828.80ドルから4,740.90ドルへ下落し、週間では約1.8%の反落となりました。主因は、米金利の上昇、ドルの底堅さ、原油高を通じたインフレ懸念です。
地政学リスクは安全資産としての金需要を支える一方、今回はインフレと金利上昇を通じて金価格の重荷にもなりました。円建て金価格を見る場合は、ドル建て金価格の下落とドル円の円安方向の動きを分けて確認する必要があります。
来週は、米10年債利回り、米ドル指数、ドル円、中東情勢、原油価格、金ETFの資金フローが金相場の方向感を左右する材料として注目されます。
本記事は市場情報の整理を目的としたものであり、特定の金融商品の売買を推奨するものではありません。投資判断はご自身の責任で行ってください。
