原油市場日報 2026年5月23日

%e%e%f%e%b%b%e%b%%e%a%b%e%%a%e%a%b %e%b%b%e%c%%e%%a geo title

週末前の原油価格は反発しました。Brentは103ドル台、WTIは96ドル台で取引を終えましたが、週間では大きく下げています。米国とイランの協議に「進展はあるが決着はまだ」という見方が広がり、ホルムズ海峡の不安が残るなか、日本のガソリン価格や物流コストにも警戒が続く週末です。

きょうの値動き

米国時間5月22日の原油市場では、Brent先物が1バレル103.54ドルで取引を終え、前日比96セント高、上昇率は0.94%でした。WTI先物は96.60ドルで、前日比25セント高、上昇率は0.26%です。取引中には両指標とも3%超上昇する場面がありましたが、最終的な上げ幅は限られました。週間ではBrentが5.48%安、WTIが8.37%安となっており、週全体では「原油高の勢いがいったん鈍った」形です。

なぜ動いたのか

主因は地政学です。米国とイランの和平協議について、ルビオ米国務長官は一定の進展を認めつつも「まだ到達していない」と述べました。市場は、合意が近づけば原油価格は下がる一方、交渉が詰まればホルムズ海峡の通航不安が残ると見ています。

需給面では、ホルムズ海峡を通る原油の流れがまだ正常化していないことが価格を支えています。Reutersによると、戦争前には世界のエネルギー供給の約2割が同海峡を通過していましたが、現在はサウジアラビア、イラク、UAE、クウェートなどからの供給に大きな影響が出ています。

金融市場要因としては、原油高が続けばインフレ懸念を強める一方、和平期待が出るたびに価格の上値を抑えます。市場心理・ポジション調整では、Brentが110ドルに近づくと弱気材料が意識され、逆に100ドル台前半では供給不安を見た買い戻しが入りやすい状態です。

この動きは一時反応か

今回の反発は、一時的な買い戻しの色が濃いです。週末前に協議が決着しなかったことで、短期筋がリスク回避的に買い戻した面があります。ただし、週間では大きく下げており、相場全体が再び強い原油高トレンドへ戻ったとはまだ言えません。

一方で、構造的な下落に転じたとも判断できません。Barclaysは2026年のBrent平均見通しを100ドルで据え置きつつ、リスクは上方向に傾いているとしています。ホルムズ海峡がすぐ再開しても在庫はなお逼迫した水準に残るとの見方も示されており、供給不安は簡単には消えません。

日本への影響

日本にとっては、Brentが103ドル台に下がっても、まだ安心できる水準ではありません。中東産原油への依存度が高い日本では、ホルムズ海峡の通航不安が続く限り、ガソリン価格、電気代、航空運賃、物流コストへの上振れリスクが残ります。円安が重なる場合、海外の原油価格が少し下がっても、国内の家計負担には反映されにくくなります。

週明けの注目点

週明けは、Brentが100ドル台前半で下げ止まるか、WTIが95ドル台を維持できるかが焦点です。あわせて、米国とイランの協議が正式合意に近づくのか、ホルムズ海峡の通航が実際に増えるのか、OPECプラスが6月7日の会合で7月増産をどう扱うのかを確認する必要があります。原油価格が今後どうなるかは、和平期待の見出しではなく、実際に原油と石油製品が市場へ戻るかで決まります。

\ 最新情報をチェック /

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です